積水ハウスが計画する市谷山伏町(牛込柳町)の賃貸ワンルームマンションについて考える
積水ハウスが計画するワンルームマンションに反対する理由
私たちは市谷山伏町という非常に狭い地域に古くから居を設け、家族を大切にして生活を続けている住民です。世帯数も町内会への加盟数でも300世帯程度、住まいもマンションや賃貸、また一戸建てなどとさまざまなライフスタイルをとりながら、近隣の住民とコミュニケーションを大切にして、静かに生活をしています。そこに降ってわいてきたのが、積水ハウスの賃貸ワンルームマンション計画です。これによると全119世帯の内、ワンルームが79世帯となっており、極めて巨大な塔のようなバランス感覚に欠けたマンションを建てるという計画です。私たちはこの近隣の住環境を破壊するマンション計画に反対します。
ちょっとギリギリすぎる積水ハウスの賃貸マンション
計画によると、全119戸が賃貸、しかも25平方メートルちょっとのワンルームが75戸のマンションとなっています。南側1階から6階、北側2階までをワンルームタイプが占めており、上層階はファミリータイプ。完全にワンルームの住人を見下したおかしな作りのマンションです。ワンルームマンションは住民が頻繁に入れ替わり住居実態が不明となる場合や、いかがわしい風俗営業に使用されることで非合法組織の資金源となる可能性が指摘されています。また独身世帯が多いことから深夜の騒音など住環境が破壊されることを危惧しています。
計画によると、平均地盤面からの高さkは39メートル80センチ。高さ制限ギリギリまでと背伸びしたマンションである。さらに屋上には設備を囲む屋上塔として3メートル以上プラスされることになっている。さらにさらにであるが、なんと地下2階までと称して平均地盤面の下側を地下として計算し、容積率を逃れる手の入れようである。実質1階のエントランスは設計上では地下1階となる、いわゆる斜面型マンションである。
計画によると、119戸の住民が避難する避難通路は1カ所のみ。北側避難通路を通って東側の未完成私道へと抜ける通路が1本のみとなっている。さらに私道は袋小路となっており、実質な逃げ道は1本のみである。万が一非常事態が発生した際には約300人以上の住民が狭い私道にあふれることになってしまう。
計画によると、容積率・建坪率は基準の枠内に余裕をもって設計しているとされているが、これは都市計画道路が実行される以前のプラン。道路拡張が行われたさいには、おそらく再建築不可となるギリギリのマンションとなる。なぜか積水ハウスは計画道路実行後の容積率・建坪率を提示しない。さらにいえば余裕を持っているというのは、プランではなく、敷地の縛りによってうまくプランが立てられないためだと思われる。
計画によると、ゴミの集積場はマンション南面の東側住居の真下となっている。積水ハウスはこのゴミ捨て場の面積を明らかにしないが、見るからに狭く、ゴミ収集日には不衛生なゴミで溢れかえりそうなゴミ捨て場である。さらに特筆すべきは、このゴミ捨て場が計画道路の外側に位置していることである。都市計画が実行された場合、119戸の住民のゴミ捨て場無くなるという事態になる。積水ハウスはの計画道路実行後のゴミ捨て場の計画を提示していないが、衛生管理、近隣環境の面からも「間の抜けた」プランである。